「付き合っている彼と結婚したい!」と憧れる女性は数多くいます。
でも、その彼が警察官だった時、結婚相手にも身辺調査があると知っていますか?「交際の時に届出を出したのに……」と思うかもしれませんね。
今回は、結婚に際してされる身辺調査の内容と調査結果に問題があった場合についてお話しします。彼との幸せなゴールを勝ち取るためにぜひ参考にしてください。
1、警察官と結婚する時に警察から身辺調査がある
「単に彼と結婚したいだけなのに、なぜ身辺まで調べなられなければいけないの?」
と憤慨する人もいるかもしれません。確かに、一般企業の男性と結婚する時に、企業側から身辺調査されることはほとんどありませんね。
一般の企業と警察という組織の違いを理解した上で、なぜ身辺調査をされるのかをお話しします。
(1)まずは警察組織の特殊性を知ろう
街の平和を守るおまわりさん、というと、男の子が一度は憧れる職業ですね。現実にその仕事についた彼も、目標を達成するために努力を重ねたことでしょう。
しかし、一般の会社と違い、警察官には街の治安を守る使命があります。そのために、警棒や拳銃など、一般の人では手にすることができない武器を扱える資格を持っています。
警察組織と一般の会社の最大の違いは、その点にあります。
(2)なぜ身辺調査をする必要が?
警察官は、拳銃などの武器を持っています。また、警察が持っている個人情報のデータベースへのアクセス権を持っていたり、地域の住民の情報を持っている場合があります。
これが治安を守るために使われていればいいのですが、そうではなくなってしまったらどうでしょう?テロのために武器を使ったり、脅迫のために個人情報を使ったりされては、安心して暮らせませんよね。
そのように警察官に向いていない人物を弾くために、警察に就職する際に本人の身辺調査が行われます。
そして、人は近しい人間に影響を受けやすいものです。彼本人に問題がなくとも、テロ組織に加担する人間が婚約者だったら、朱に交わるように影響を受けてしまうかもしれません。
また、反社会的な性質を持つ人間と縁を持てば、警察の情報を流してしまう可能性もあります。そういったリスクを防ぐために、結婚の際に相手の身辺調査を行うのです。
(3)身辺調査を断ったらどうなる?
「彼と結婚したいだけなのに、身辺まで調べられるというのは気分が悪い」という人もいるでしょう。そんな時、身辺調査を断れるものでしょうか?
答えはイエス。ただし、彼と別れるならば、です。結婚を前提として身辺調査を断るということは、あなたに彼と結婚する意思がない、もしくは警察活動に協力する気がないとみられます。
彼が警察官を続けたいと思った時、そういう女性を伴侶にしたいと思うでしょうか。
身辺調査をされて嬉しい人はいませんが、やましいことがない限り素直に受けておいたほうがいいでしょう。
2、身辺調査で調べられることと、その範囲
警察官と結婚する時に行われる身辺調査には調査内容に特徴があります。また、結婚相手本人に限らず、その親族まで調べます。
ここでは、警察官と結婚する時に行われる身辺調査の内容と調査される範囲についてお話しします。
(1)身辺調査で調べられること
①住所・氏名・生年月日・勤務先
身辺調査では、警察が持つデータベースから情報を抽出します。基本的な情報である住所・氏名はもちろん、過去の職歴や現在の仕事について調べます。
②過去の賞罰
過去に犯罪を犯したことはないか、罰則を受けたことはないかなども調査します。万引き程度の軽犯罪であれば、記録が残っていないケースもあります。
- 大麻や麻薬の使用経験
- 暴力団とのつながりはなかったか
こういった項目についても調査されます。
③公安にマークされている政党・政治団体・宗教団体との関わり
特定の団体との関わりもチェックされると言われています。
警察が最も気にするのは
- 過激派や右翼などと接点があるかどうか
- 特定の政党(わかりますよね)の支持者かどうか
などです。
④警察官としての職務に悪影響を及ぼす人はいないか
周辺の人物の思想に関しても調査が入る可能性があるようです。
思想的なことに関しては特に敏感で、たとえあなた本人がそうでなくても、親や親族がそのような思想を強く持ち、何か行動を起こしたという過去を持っており、それを警察側が把握していた場合は、マークの対象になり得ます。
もちろん、あなた自身がそういった団体に所属していたり、活動している場合も十分マーク対象となります。
(2)本人以外も調査されるの?
警察官と結婚する際の身辺調査は、基本的には三親等まで調査されます。
三親等とは、本人、父母、祖父母、兄弟姉妹、おじおばです。「おじおばとは普段関わりがない」という人もいるかもしれませんが、親族との親密度は関係ありません。
仮に三親等以内の親族が引っかかった場合、あなた自身に問題がなくとも「問題あり」という調査結果が出ます。
3、身辺調査はどのようにおこなわれる?身辺調査の方法
警察官と結婚する際の身辺調査は、探偵が行う身辺調査と違い、尾行や素行調査はありません。基本的にはデータベース照合と彼への聞き取り、本人の申告で終わります。
なお、彼がキャリアである場合、より綿密な調査が行われる可能性もあります。
(1)申告書の提出
交際スタートの時に提出するところもあるようですが、結婚の際には改めて申告書を提出します。申告書に記載するのは、三親等以内の親族の住所氏名、現在の職業などです。
(2)データベースの照合
警察が管理しているデータベースで情報の照合を行います。
賞罰があれば、この段階でヒットします。データベースで照合される前に、申告書で自分から申請しておいたほうが心象は良いようです。
4、身辺調査に問題があったらどうなる?
身辺調査の結果に問題があったらどうなるのか、不安ですよね。結婚まで考えた彼と別れなければならないのかと悩む女性は少なくありません。
ここでは、どういった部分が問題になるのか、問題になったら別れなければならないのかについてお話しします。
(1)どのような点が問題となる?
①風俗やキャバクラに勤めていた場合
風俗やキャバクラに勤めていた経験がある場合、法令を遵守する店であれば、そもそも警察のデータベース自体に記録が残っていないのでバレる心配はありません。
問題なのは、摘発を受けるような違法な店舗だった場合です。
そういった店に勤務していた事実の他に、その場で指導を受けたあるいは逮捕された経験があると、警察官が結婚する際の身辺調査に引っかかることになります。
②親族や自分に犯罪歴があった場合
親族や自分に犯罪歴がある場合も心配ですね。ただ、スピード違反のような軽微なものであればさして取り沙汰されませんが、重犯罪をなると話は別です。
また、償いを終えた罪に関しては不問となるケースが多いようです。
③反社会的組織との付き合いがあった場合
テロ組織などの反社会的組織とのつながりが三親等以内の親族にあった場合、警察官が結婚する際の身辺調査に引っかかります。
警察官や婚約者に関係がなくとも、情報が漏れる可能性を考慮しての結果です。
④外国人である場合
一昔前は、外国人と警察官の結婚は難しいものでしたが、現在では国際結婚をしている警察官もたくさんいます。
ただし、日本籍である場合よりもより厳しい調査があると覚悟した方が良いでしょう。
(3)問題があると結婚できない?
身辺調査で一番気にかかるのは、「問題があると結婚できないのでは?」という部分ですよね。これまで大好きだった彼を失うなんて、絶対に避けたい結末です。
では、本当に問題があるとされた場合、彼との結婚を諦めなければいけないのでしょうか。
実は、身辺調査で問題があったとされても結婚はできます。ただし、その際には幾つか注意をしなければなりません。
①上司から別れるよう言われることがある
交際の自由は誰にでもあるのですが、上下関係の激しい縦社会でもある警察では、上司のプレッシャーに負けて別れを選択するケースもあるようです。
先日彼氏が上司に私と付き合う事を報告したらしいのですが、身辺調査でひっかかり、付き合うのなら仕事をやめろと言われたそうです。
結婚を考えていた相手だったので物凄いショックで食欲もなくなり、毎日泣き続けています。
このように、「仕事と女、どちらを取る?」といったことばをかけられることも珍しくないようです。
②理由を知った彼から拒否される可能性がある
身辺調査で引っかかった理由によっては、彼があなたを拒む可能性もあります。もし、自分にやましい点がある場合には、調査が入る前に彼に告げた方がいいでしょう。
黙っていればいるだけ、彼の信用を損ないます。
③彼の将来に響く可能性
下で詳しく話をしますが、身辺調査に引っかかった相手と結婚すると将来の昇進に響くと言われています。その覚悟が彼にあるかどうかで、結果は変わってきます。
(4)身辺調査で問題のあった相手と結婚した警察官は出世で不利になる?
身辺調査に引っかかった相手と結婚すると、警察官は出世しにくくなるという噂があります。知人に身辺調査に引っかかったけど結婚した人がいます。知人が警察官です。
何が問題かはわかりませんが、それまでバリバリ刑事をしていて本人も刑事希望でしたが、結婚してからずーっと地域に配属となりました。
結婚前に部長になりましたが、結婚以降は昇進はないそうです。
このように、問題のあった相手と結婚した途端、地方勤務になり、以降出世しなくなったケースもあるようです。
ただ、それを全て結婚する時の身辺調査のせいにはできません。なぜなら、警察では警部補以上に昇進する際に、その都度家族の身辺調査をするからです。
階級が上になればなるほど調査は精度を増し、結婚時には問題にならなかった些細な賞罰や民事での争い、普段の素行について調査されます。
家族の素行不良で昇進ができなくなるケースもあるそうです。
そういう体制を考えると、結婚時の身辺調査で引っかかった相手と結婚する場合、将来の昇進時の身辺調査にも引っかかる可能性が高いと言えます。
そのため、「身辺調査で問題のあった相手と結婚した警察官は出世で不利になる」という結果が生まれるのです。
5、身辺調査を受ける際の注意点
彼との結婚の話が出てきて、自分が身辺調査を受ける立場になったら、緊張しますよね。どんな点に注意すればいいのか、どうしたら問題なしと判断されるのか迷うことと思います。
ここでは、自分が身辺調査を受ける立場になった時に注意したいことについてお話しします。
(1)嘘はつかない
少しでもよく思われたくて嘘をつくのは、人として仕方のない部分もあります。ですが、この場合、完全に逆効果です。申告書には正直に記入しましょう。
(2)問題点がある場合は、先に彼に言う
これも大事なことです。可能であれば、付き合う際に言っておいた方がいいでしょう。
(3)結果に納得がいかない場合
身辺調査で問題があった場合、本人に「何が問題であったか」と伝えられないケースがほとんどです。そのため、「これが原因?あれが原因?」と理由を探ることも珍しくありません。
また、自分自身に心当たりがあるならともかく、親族が理由である場合は、見当をつけることさえ難しくなります。結果に納得がいかない場合、再度身辺調査を申し込める場合もあるようです。
一番いいのは、彼が移動した時に赴任先で再度申し込むことです。その時のキャリアや情勢によっては、問題なしと判断される場合もあります。
まとめ
いかがですか?今回は警察官の彼と結婚する時に行われる身辺調査についてお話ししました。身辺調査の結果次第で、結婚できなくなるかもと考えるだけで怖いですよね。
身辺調査が行われる理由や目的をよく理解して、なるべく不利にならないようにするヒントになれば幸いです。

